無料AIツールは、ある日突然変わる
無料で使えるAIツールは便利ですが、提供元の都合で機能の制限、有料化、サービス終了が起きることがあります。仕様が変わる可能性は、最初から織り込んでおくのが現実的です。
たとえば、道の駅の担当者が商品紹介文づくりを無料ツール1つに頼りきっていたとします。ある日、無料枠の回数が減り、繁忙期の直前に作業が止まってしまう。ありそうな場面です。
新潟は冬の観光シーズンや夏の祭りの前に、告知文の作成が集中します。そんな時期に使えなくなると、パンフレットやSNSの更新が遅れ、現場の負担が一気に増えます。
乗り換えできる状態とは
現場を見ていて感じるのは、困る原因はツールの変更そのものより「使い方が頭の中にしかない」ことだという点です。担当者が一人で工夫した指示文がツールの中にしか残っていないと、乗り換え先でゼロからやり直しになります。
そこで、次の3つを自社の手元に置いておきます。
- 指示文(プロンプト):よく使う文面をメモ帳や表計算に保存する
- 元データ:商品情報、季節のおすすめ、観光案内の基本文など
- 完成した文章:ツールの履歴任せにせず、自社のフォルダに保存する
保存先は、担当者個人のスマホではなく共有フォルダにします。担当者が異動や退職をしても、指示文が引き継げます。
2つ目のツールで試す
保存した指示文を、別のAIにそのまま貼って結果を見比べます。同じ指示文でも文体や長さが変わることがあるので、「うちの言い回し」の見本を1つ添えておくと差が小さくなります。つまずきやすいのは、見本を用意せずにツールごとに指示を作り直してしまうことです。
6次産業の加工品の説明文など、毎年使う文面ほど、この備えが効きます。
もう1つ、提供元のお知らせメールや規約変更の案内は、月に一度だけ目を通す日を決めておきます。変更は事前に告知されることが多く、早めに気づければ、余裕を持って移行を試せます。
明日やれる一歩
今日いちばん使っているAIの指示文を3つ選び、メモ帳に貼り付けて「自社の指示文集」というファイルを作ってください。10分ほどで終わります。ツールが変わっても、これがあれば乗り換えは怖くありません。無料ツールは、備えがあれば頼れる味方です。