「AIが作ったから自由に使える」は誤解

道の駅の直売所チラシに、AIで作った「笑顔で野菜を選ぶ家族」の画像を載せる。手軽で便利ですが、誤解されやすい点が3つあります。

誤解されやすい3つの点

1. 実在の人に見えてしまう。 AIの人物は架空でも、実在の誰かに似ることがあります。「地元の農家さん」のような見せ方をすると、実在の生産者だと受け取られかねません。

2. 実物と違う景色になる。 新潟の田んぼや直売所の売り場をAIで描くと、実際には存在しない景色になります。実際より良く見せる表示は景品表示法で問題になる恐れがあるため、商品や売り場は実物の写真を使うのが基本です。

3. 権利は自動では守られない。 商用利用の条件はツールごとに違い、既存キャラクターに似た絵が出ることもあります。「自分で作ったから安全」とは言い切れません。

図1: 実在の人・実物との違い・権利という3つの誤解されやすい点

現場での線引きの考え方

観光パンフレットで、雰囲気を伝える背景やイメージカットにAIを使うのは有効です。ただし「この商品はこの人が作りました」「これが当店の店内です」と事実を示す場面は実写に限る。この線引きなら現場でも迷いません。

ありがちな失敗は、イメージのつもりで載せた画像が、お客さまには「実際の風景」「実際の生産者」と読み取られることです。画像の隅に「イメージです」と小さく添えるだけでも、誤解はかなり減らせます。

たとえば6次産業の加工品パッケージに「手作り」と書き、AIで作った職人風の人物を添えると、お客さまは実際の製造者だと思います。後から「この人は誰ですか」と聞かれて答えに詰まるのは、現場でよくある困りごとです。人物を載せたいなら、スタッフ本人の写真かイラストを使い、AIは背景や飾りに回すのが安全です。

図2: AI画像でよい場面と実写にする場面の比較

明日やれる一歩

手元の販促物を1枚選び、AI画像ごとに次の3点を書き出してみてください。

  • 実在の人物・場所・商品を示していないか
  • 「イメージです」の注記が入っているか
  • 使ったツールの商用利用の条件を確認したか

1つでも「いいえ」があれば、実写に差し替えるか注記を足しましょう。線引きさえ決めておけば、AIは販促づくりの心強い道具になります。