道の駅の直売コーナーで、季節の終わりに「残りわずか」の札を貼っても、思ったほど動かないことがあります。今年最後の枝豆、少量仕込みの加工品、旅館の週末プランも同じです。「少ない」は売り手側の事情であって、お客さんにとっての「今買う理由」ではないからです。AIに告知文を頼むときも、この違いを先に整理しておくと仕上がりが変わります。
「残りわずか」が効かない理由と、告知文に要る3要素
「残りわずか」は、なぜ少ないのか、逃すとどうなるのか、どうすれば買えるのかを何も言っていません。お客さんの側で判断に使えるのは次の3つです。
- 期限: いつまで買えるか、次があるならいつか
- 理由: なぜ少ないのか。今年の天候、手作業で週に20本だけ、など事実だけ
- 行動: 電話で取り置き、当日中の来店、など動作を1つ
この3つがそろって初めて、少なさが「今」の理由になります。
そのまま使えるプロンプト全文
材料を4つ埋めるだけで使えます。文章AIならどれでも試せます。
あなたは道の駅の売り場担当です。在庫が少ない商品の告知文を作ってください。
【商品】今年最後の茶豆(300g袋)
【残数】8袋
【少ない理由】今年は8月の雨で収量が少なく、契約農家1軒分で終了
【次回】来年8月まで入荷なし
【買い方】店頭のみ。電話で当日取り置き可(17時まで)
【価格】450円
次の3種類を、それぞれ3案ずつ書いてください。
1. 店頭POP(40字以内、1行)
2. SNS投稿文(120字以内)
3. LINE配信文(80字以内、買い方を必ず入れる)
守ること
・「絶対」「今すぐ」「お早めに」などの急かす言葉は使わない
・少ない理由は【少ない理由】に書いた事実だけを使い、「大人気」など書いていない理由を足さない
・残数は数字のまま書く
・最後に、売り切れた後に貼り替える一言(30字以内)も1案書く
出てきた案は、数字と理由が材料どおりかを確かめてから使います。「人気のため」と足されていたら、それはAIが作った理由なので削ります。
なぜこの書き方が効くのか
肝は「少ない理由」を渡すことです。理由を渡さずに頼むと、AIは「大好評につき」のような、どこの店にも貼れる言葉で埋めます。一方で「雨で収量が少なく契約農家1軒分で終了」は、その店にしかない事実です。事実の理由は嘘になりませんし、読んだ人は「なるほど、だから今なのか」と自分で納得できます。
もう1つは、売り切れ後の一言を先に作っておくことです。残り8袋の商品は、早ければ午前中に無くなります。そのとき「完売しました。来年8月にお会いしましょう」と貼り替えられれば、売り場の告知が古いまま残りません。急かす言葉を禁じているのも同じ理由で、毎週使える告知にするためです。
明日やれる一歩
今の売り場で「残りわずか」の札が付いている商品を1つ選び、上のプロンプトの【 】を書き換えて、POPを1枚だけ差し替えてみてください。9月に紹介した値札の「ひとことコピー」の記事は新商品向けの型でしたが、こちらは終わりかけの商品向けです。同じ売り場で、入り口と出口の両方に使えます。