自由記述は「読んで終わり」になりがち

道の駅や観光施設のアンケートで、いちばん価値があるのは自由記述欄です。ところが忙しい現場では、回収した紙の束を眺めて「なんとなく好評だった」で終わってしまうことが少なくありません。数十件を人手で分類すると半日かかりますが、AIに任せれば十数分で一覧表になります。

図1: 自由記述をAIで集計する3ステップ(文字にする→分類軸を決める→プロンプトで集計)

手順は3つだけ

  1. 文字にする: 紙のアンケートはスマホで撮影し、AIに「この画像の手書き文字を書き起こして」と頼めば下書きができます。誤読があるので目視で直します。
  2. 分類の軸を先に決める: 「商品」「接客」「施設・駐車場」「価格」「その他」のように、自社が改善に動ける単位で軸を決めます。
  3. プロンプトで集計: 以下をコピーして、回答文を貼り付けるだけです。
あなたは道の駅の店長補佐です。以下のアンケート自由記述を分析してください。

【分類軸】商品/接客/施設・駐車場/価格/その他
【出力】
1. 回答ごとに「番号|分類軸|感情(良い・悪い・要望)|要約20字」の表
2. 分類軸ごとの件数と、悪い・要望の代表的な原文を各2件
3. 明日から着手できる改善案を3つ(費用がかからない順)

【回答】
(ここに自由記述を1行1件で貼る)

なぜこの書き方が効くのか

ポイントは、分類軸をAIに考えさせずこちらから渡すことです。軸を任せると「サービス面」「体験価値」のような抽象的な括りが返ってきて、誰が何を直すのかが決まりません。「施設・駐車場」のように担当者の顔が浮かぶ軸にしておくと、集計結果がそのまま朝礼の議題になります。

もう一つは、感情だけでなく原文を引用させることです。「トイレが遠い」という一言は、件数の数字より現場を動かします。要約だけを見て判断すると、実際の言い回しに含まれる温度感が抜け落ちてしまいます。

図2: 分類軸をAIに任せた場合と、こちらから渡した場合の出力の違い

気をつけたいこと

個人名や連絡先が書かれた回答は、AIに貼る前に消してください。また、AIの分類は8割方は妥当ですが、皮肉や方言は誤読することがあります。件数が少ないうちは一覧を自分の目でざっと確認する前提で使うのが安心です。

明日やれる一歩

直近のアンケートから10件だけ選び、上のプロンプトをそのままコピーして貼り付けてみてください。10件でも「価格の声が意外に少ない」といった気づきが出れば、次の週から回収の仕方まで変わってきます。