報告書の数字は、最後まで読まれない

道の駅の週次売上表、観光案内所の来訪者数、加工所の出荷数。数字を並べた報告書は正確ですが、受け取る側は忙しく、表を上から下まで追うことはまずありません。読み手が知りたいのは「で、良かったのか悪かったのか」「何をすればいいのか」の2つです。

そこで、できあがった報告書の冒頭に、40字ほどの一言サマリーを付けます。数字の表はそのまま残し、頭に1行足すだけです。この1行をAIに作らせるのが今回の方法です。9月に紹介した月次報告を丸ごと下書きする型とは違い、すでにある報告書に「読み手のための1行」を足す、小さな使い方です。

図1: 表だけの報告書と、冒頭に一言サマリーを足した報告書の違い。読み手は1行目で状況と次の判断が分かる

コピーして使えるプロンプト

以下は道の駅の週次売上報告です。
冒頭に付ける「一言サマリー」を40字以内で1行作ってください。

条件
- 読み手は施設長。表を読まなくても状況が分かる文にする
- 「結論(増減)→いちばん大きな要因→次の判断」の順に書く
- 数字は報告書に書いてある値だけを使い、新しく計算しない
- 要因は報告書の文中に書かれたものだけ。書かれていなければ「要因は記載なし」とする
- 案を3つ出し、それぞれ根拠にした行を1つ添える

【報告書】
(ここに貼る)

なぜ「結論・要因・次の判断」の順にするのか

一言サマリーを「今週の売上は前週比で微減となりました」で終わらせると、読み手は結局表を見に行きます。「農産物が前週比2割減、雨の連休が主因、来週の入荷量を調整したい」まで入って初めて、表を読まなくても判断ができます。この3点は、施設長に廊下で「今週どう」と聞かれたときに答える順番そのものです。

「新しく計算しない」と縛るのは、AIが増減率を自分で計算して、もっともらしい数字で間違えることがあるからです。率は表計算側で出しておき、AIには文章にする仕事だけを任せます。「案を3つ、根拠の行つき」にすると、どの数字を拾ったかが見えるので、確かめる時間が短くて済みます。

図2: 一言サマリーの3要素。結論、いちばん大きな要因、次の判断を40字に収める

明日やれる一歩

先週分の報告書を1つ選び、上のプロンプトをそのまま貼って3案を出してみてください。しっくり来る案が1つもなければ、それは報告書の中に「要因」が書かれていない印です。サマリーが作れないという結果そのものが、報告書に足りない一行を教えてくれます。