「寝ている間に動くAI」が発表された
米OpenAIは9月30日(日本時間)の開発者向けイベントで、常時稼働する個人用AIエージェント「Dots」を発表したと報じられている。クラウド上に専用の作業環境を持ち、ブラウザ操作や作業の下ごしらえを、人が席にいない間も進める仕組みだ。アルトマン氏は、夜間のトラブルの仕分けを任せ、緊急のときだけ起こしてもらう使い方を紹介したという。現時点では有料のPro向けとされ、すぐ使える会社は限られる。
新潟の現場にとっての意味
良い面は、小さな会社ほど「手が足りない時間帯」をAIが埋められる可能性があることだ。たとえば道の駅や宿泊施設なら、夜のうちに届いた団体や宿泊の問い合わせメールを朝までに分類し、返信案まで用意しておく使い方が考えられる。6次産業の加工所なら、注文内容の転記や在庫表の更新を任せる場面もありそうだ。
一方、気になる面もある。AIが自分で動くということは、誤った返信や誤った発注も、そのまま進みうるということだ。繁忙期の観光地で、確認なしに送られた案内が間違っていたら信用に響く。「どこまで任せ、どこで人が確認するか」を決めていない会社ほど危うい。
現場の目線で言えば、道具の性能より先に、自社の仕事を「任せてよい作業」と「人が判断する作業」に分けられているかが差になる。手順が頭の中にしかない職場では、エージェントも動きようがない。
明日やれる一歩
今週の自分の仕事を付箋やメモに10個書き出し、「毎回同じ手順でできるもの」に○をつけてみてほしい。問い合わせメールの定型返信や、日報の集計などが典型だ。○がついたものが、将来エージェントに任せる候補になる。つまずきやすいのは「慣れた仕事ほど手順を言葉にできない」点なので、まず1つだけ、手元のAIに手順を文章で説明してみると、足りない部分が見えてくる。たとえば「宿泊の問い合わせには、空室を確認してから返す」と書いた時点で、確認先が人の記憶頼みだと気づく場合もある。その穴を先に埋めておくことが、AIを安心して使う土台になる。