何が起きた? 「見せて教える」だけでAIが作業を覚える
Microsoftが、PCの画面操作を録画してAIに作業を覚えさせる新ツール「Skill Recorder」を無料公開したと、8月4日にITmediaなどが報じました。ソースコードもGitHub上で公開されており(MITライセンス)、macOSを中心にWindows 11にも対応しています。
使い方はシンプルです。いつものパソコン作業を画面録画しながら、「ここで先週の売上をコピーします」のように声で説明を添えるだけ。するとAIコーディング支援の「GitHub Copilot CLI」が録画から作業の意図と手順を読み取り、くり返し使える「スキル」として保存してくれます。次からはそのスキルをAIアシスタントに渡せば、同じ作業を代わりに実行させられる、という仕組みです。
新潟の現場にとっての意味
これまでも「RPA」と呼ばれる自動化ツールはありましたが、多くは画面上のボタンの位置を覚えて同じクリックを再現する方式で、画面のレイアウトが少し変わるだけで止まってしまうのが弱点でした。Skill Recorderは操作を「手順の意味」として覚える設計だと報じられており、変化に強い自動化に一歩近づいたといえます。
そして何より大きいのは、教え方が変わったことです。プログラムを書くのではなく、実際の作業を見せて口で説明する。これは、現場のベテランが新人に仕事を教えるやり方そのものです。道の駅や小売、宿泊の現場を思い浮かべると、予約サイトからの一覧のコピペ、日報の転記、週次の売上集計など、「毎回同じ手順のパソコン作業」は意外なほど多いもの。こうした作業を、IT専任の担当者がいない会社でも自動化の候補にできる可能性が出てきました。
気をつけたい点もある
一方で注意も必要です。録画にパスワードや顧客情報が映り込めば、その内容がAI側に渡ってしまいます。利用にはGitHub Copilotを使えるアカウントが必要で、公開直後のため日本語の情報もまだ少ない段階です。そして、AIに任せた作業の結果は最後に人が確認する。この原則は自動化がどれだけ進んでも変わりません。
明日やれる一歩
ツールを触る前に、まず「自分が毎回同じ手順でやっているパソコン作業」を1つ、紙に書き出してみてください。手順を口で説明できる作業は、AIに引き継げる作業の有力候補です。朝礼や休憩時間に「うちならどの作業を任せたい?」と話題にするだけでも、自動化の種が見つかります。ミノルAIでも、この「AIに任せる作業の仕分け」を出発点にした伴走を大切にしています。