発表されたが、まだ使えないAI

Googleは9月30日、新しいAIモデル「Gemini 4 Argon」を発表しました。公式ブログによると、プログラミングや専門的な仕事で高い性能を示す一方、一般には公開せず、まずサイバーセキュリティの専門家など限られた協力先にだけ提供すると報じられています。ソフトの弱点を自動で見つけて直せる力が、悪用されるおそれもあるためです。有料契約者などへの提供は「できるだけ早く」とされていますが、具体的な日付は出ていません。

図1: Gemini 4 Argonは発表後、守る側の専門家だけが使え、一般提供は日付未定

新潟の現場にとっての意味

良い面から。AIが「ウェブサイトや予約システムの弱点を見つけて直す」力を持つなら、専任のIT担当がいない道の駅や宿にも、守りの助けが届く日が来るかもしれません。ただし、それは今ではありません。

悪い面もあります。同じ力が攻撃する側に渡れば、小さな事業者の通販ページが狙われやすくなる可能性も否定できません。秋は新米や年末ギフトで注文が増える時期なので、ここが止まると売上に直結します。現場でよくあるのは、数年前に作った通販サイトのパスワードが、退職したスタッフや契約の終わった業者に知られたままの場面です。AIが賢くなるほど、こうした基本の穴が目立ちます。

私たちの考えは、新しいモデルを追いかけるより、足元の点検を先に済ませる方が得、というものです。「発表されたが使えない」ニュースは、慌てず待つ合図でもあります。

明日やれる一歩

自社の通販・予約・SNSなど、ログインするサービスを紙に書き出し、「誰がパスワードを知っているか」に印を付けてください。退職者や、すでに関わっていない業者が残っていたら、1件だけでも変更します。所要は15分ほどです。

余裕があれば、そのうち1つで二段階認証(ログイン時にスマホへ届く確認コードを使う仕組み)もオンにします。変更後のパスワードはメールではなく、口頭か管理表で伝えると、再び漏れにくくなります。

図2: 15分でできるログイン点検の4ステップ